万葉集の植物たち

浜北万葉の森公園が好きです。万葉集の植物について書いていきます。

イスノキ(柞)と虫こぶ

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万葉の森公園のイスノキにできた虫こぶ(虫えい)。イスノキではアブラムシの刺激で葉に虫こぶができる。

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これが成長すると最初の写真のような虫こぶになる。これはちょっと小さめ。f:id:manyokusaki:20220208150428j:image

アブラムシの出て行った後には直径5ミリくらいの穴ができ、そこに唇をあてて吹くと「ヒュー」と笛のように音が出る。そのためイスノキには「ヒョンノキ」とか「ヒョウノキ」という別名がある。森町の小国神社には大きなイスノキがあって御神木とされ、御守りが作られている。近くのお店にはお饅頭もありますよ。

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イスノキはコナラなどと並んで万葉集の「ははそ」の候補。

山科の石田(いはた)の小野の柞原(ははそはら)見つつか君が山路越ゆらむ

        藤原宇合  巻9-1730

「山科の石田の野の柞の原を見ながら、あなたは今頃山道をこえているのでしょうか。」